輸血医療事故防止に関する対応


1 輸血医療事故再発防止への取り組み

平成29年6月23日、山梨県立中央病院(以下「当院」という。)において、外傷性出血性ショックの救急患者の救命処置を行う過程で、ABO血液型不適合輸血を行うという重大な医療事故が発生しました。

当院では、今回の輸血医療事故の発生後直ちに、緊急の対策会議を開催し、緊急輸血を実施する際の徹底事項を明示し、対応可能な対策を指示するとともに、緊急時の医療行為に関する手順について、関係科や各部署の医療安全を推進するセーフティーマネージャーと意見交換を行い再発防止に取り組んで参りました。

また、関係職員からのヒアリングに基づき、当該医療事故の時系列化と事故発生時の状況把握に努めて参りました。今回、山梨県立中央病院輸血医療事故調査委員会からの事故原因と再発防止策の提言を受け、再発防止策を取りまとめましたので報告します。

詳細につきましてはこちらをご覧ください。
   輸血事故防止に関する取組み(PDF形式)


【事故の原因】
   報告書では、事故の原因は輸血する照射赤血球液-LR「日赤」(IrRBC-LR)の血液型が輸血される直前に確認されなかったことにより引き起こされたものとされております。
   さらに、輸血製剤の管理・運用システムの整備不足、チーム医療体制におけるコミュニケーションの不足、緊急輸血実施時のローカルルールの存在、緊急治療時のマンパワー不足等の問題が複合的に関与したことが事故の誘因とされております。

【問題点】
  (1) 輸血時の血液型の未確認
  (2) 輸血製剤の管理・運用システムの整備不足
  (3) チーム医療体制におけるコミュニケーション不足
  (4) 緊急輸血実施時のローカルルールの存在
  (5) 緊急治療時のマンパワー不足等

【再発防止策】
  (1) 緊急輸血の手順の見直し
  (2) 緊急輸血に関するマニュアルの整備
  (3) 必要な機器の設置
  (4) 安全に緊急輸血が実施できる仕組みづくり

2 職員の処分

下記のとおり処分を行いました。

  (1)   被処分者・処分内容

 中央病院 救急科             主任医長     46歳 文書訓告

(管理監督責任)
 中央病院 院長                       63歳 厳重注意
 中央病院 救命救急センター      統括部長     58歳 厳重注意
 中央病院 救命救急センター      センター長   51歳 厳重注意

  (2)   処分年月日

平成29年11月28日(火)

  (3)   事案の概要

  平成29年6月23日に中央病院に救急搬送された患者に対し、大量輸血等の救命処置を実施したが、同日午前8時51分に亡くなったことが確認された。
  その後の輸血バッグ点検認証で、輸血処置において不適合輸血があったことが判明した。

  (4)   処分理由

  不適合輸血という、あってはならない事故を起こしたこと、また、これにより県民の山梨県立中央病院に対する信頼を損なわせることとなったことから処分を行った。