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(旧)理事長挨拶(H26.7.14)

理事長写真

 山梨県立病院機構(県立中央病院・県立北病院)
 理事長 小俣 政男 (Omata Masao)

 H26.7.14

 

平成25年度決算と今後の計画について

 法人発足4年目の決算を終え、現在までの経営状況及び今後の計画をご報告いたします。

経営状況

1 H25年度決算

 総収入は、H25年度 221.1億(H23年 210.8億、H24年 214.8億)、 総支出は 207.3億(H23年 195.4億、H24年 196.6億)となった。 収入は順調に伸びた一方、支出は給与費、材料費等の増により H25年度経常利益は 13.7億(H23年 15.4億、H24年 18.2億)、 また、臨時損失7億(含む、県立中央病院における特定共同指導による自主返還額6億3500万)を差し引き、 6.7億の純利益となった。
 今般、特定共同指導において保険診療上不適切との指摘を受けた点を踏まえ、 適切な管理及び事務処理を行う専門職の育成に努力を傾注し、 本県の基幹病院としての機能を一層充実させる所存である。

2 法人化4年純利益累計(H22、H23、H24、H25年度)

 H22年度3億1000万、H23年度8億9000万、H24年度16億5200万、 H25年度6億6900万と4年度累計35億2100万となり、中期計画の目標(法人発足時当初の第一次4000万、 その後の事業拡大による第二次21億9000万)を上回り、安定した経営基盤を築きつつある。

病院機構の現状と展望

1 山梨県立大学との医療・看護・介護連携協定

 山梨県の医療・看護・福祉分野において、県立大学と病院機構の間で、知的及び人的資源の交流を 推進するために、中央病院内に看護フィールド研究のための教授室を新設する一方で、 県立大学から、当院医師等への臨床教授称号及び科学研究費番号の付与を受けることとしている。 相互の教育及び研究の一層の進展により、地域社会への貢献を目的とした、 医療・看護・介護連携協定(Medical Nursing Linkage Park)を締結する。
 協定書調印式は、H26年8月4日午前10時30分に実施予定。

2 総合診療科の開設

 県立中央病院においては、患者さんの重症度及び緊急性に柔軟に対応するため、 総合診療統括部開設部を設置し、新たな人材を含む人選を開始した。 今後は、H27年度を目途に病院1階の改築を行い、総合診療科を開設して、 地域医療に対応できる若手医師の育成に努めるため、来期の初期研修医の枠を従来の16名から25名とし、 厚生労働省に届け出た。

3 富士/東部病院群との初期研修マッチング提携

 従来、我々は県立中央病院独自の初期研修プログラムを行ってきたが、27年度より、 富士・東部地区の5病院(山梨赤十字病院・富士吉田・都留・大月・上野原各市立病院)と連携し、 いわゆる”たすき掛け”初期臨床研修を開始する。 定員は3名である。同時に、各々定員2名の産婦人科重点プログラム・小児科重点プログラムを開始する。

4 山梨県におけるC型肝炎の完全撲滅への取り組み

 当県は、東日本随一の肝癌発生県である。その原因の8割はC型肝炎による。 県立中央病院では、C型肝炎のグローバル治験を積極的に行ってきたが、その結果が最近明らかになった。 新薬飲み薬(ソフォスブビール)の12週間治療により、80歳の高齢者および肝硬変を含む50名全員で副作用がなく、 100%の完全治癒が得られた。 すなわち、C型肝炎は病院に来れば、”100%治る”完全撲滅が視野に入った。 今後は、潜在患者さんへの草の根運動を地域連携センターを中心として推進する。

5 高度機能病院としての評価

 厚生労働省から、高度機能病院としての評価が発表された。 県立中央病院は、DPCⅢ群(現在1,406病院)からⅡ群 (定義は大学病院本院と同等の機能を有する99病院) に格上げされ、うち31位とされた参考)
 県立中央病院は、医療活動全般(地域医療への貢献・救急医療・研修医教育・医療密度・手術の難易度など) で高い評価を受けた。同時にDPCルールにより今後、年1億~2億円の増収が見込まれる。 (参考:聖路加国際病院 49位、虎の門病院 94位)

6 精神科救急、児童思春期精神科医療の充実

 病院において、昨年度、2つ目の精神科救急入院料病棟を立ち上げ、児童思春期病棟を10床から20床に増床し、 開放病棟を閉鎖するなどの病棟再編整備を行った。
 その結果、新規入院数は650件から739件へ増加し、平均在院日数は77日となって10日間短縮した。 今後は、退院後の地域治療機能の充実を図り、継続性を重視した精神科総合医療体制を構築していく。

 

 以上、健全な財政状況下のもと、基幹病院としての十分な使命を発揮するために、 今後も”明るい笑顔・明るい挨拶”で患者さんを”早くきれいに治す”努力を 続けて参りたいと存じます。よろしくご支援の程お願い申し上げます。

収支決算
累計収支決算

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