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内科(呼吸器)

呼吸器内科の診療状況

呼吸器内科の特色

入院患者数、外来患者数ともに多くの患者を診療し、各人が幅広い呼吸器疾患に対して対応している。初診患者は月平均100名であり、悪性疾患に限らず、県内外から紹介患者が受診されている。山梨県内で最も早くEBUS-TBNA、局所麻酔下胸腔鏡、クライオバイオプシー等の気管支鏡検査体制を整え、日々検査についても精進している。びまん性肺疾患のみではなく、肺がんにもクライオバイオプシーを使用し、確実に検体を採取するための準備、豚肺を用いたトレーニングをし今後実施予定である。

肺がんに関する薬物療法は、殺細胞性抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬に続き、ADC(抗体薬物複合体)、BsAbs(二重特異性抗体)と進歩をとげており、共同研究や、治験なども検討し、山梨のがん診療をリードしている。2025年は小細胞肺癌では約20年ぶりの新薬(二重特異性T細胞誘導抗体)が3次治療薬として登場し、当科でも導入された。当院はがんゲノム医療拠点病院・都道府県がん診療連携拠点病院として機能しており、毎月数例呼吸器内科からもエキスパートパネル会議に参加している。

 近年非結核性抗酸菌症の患者数増加に伴い、紹介患者を含め患者数は増えており、呼吸器専門医のそろった中核病院としての役割が大きくなってきている。難治性肺MAC症の吸入薬であるアミカシンリポソーム吸入用懸濁液の導入数も15例を超え、また呼吸器外科とも連携し空洞結節症例などに外科的手術を施行し、集学的治療を行っている。

 間質性肺炎に伴う肺高血圧症に対する新規治療薬であるプロスタサイクリン誘導体も循環器内科と連携し心臓カテーテル検査を実施してもらい、導入に至り、一定の効果を認めている。

 結核診療、SASの診療、HIVの診療も長年当科が担っている疾患であり、他科と協力しながら、今後も断ることなく、継続していきたい疾患である。

診療実績・活動報告

【外来患者】

2025年の外来延患者数は年間を通じて概ね1,7001,900人台で推移し、年間を通じて大きな変動は認めなかった。夏季(7月)および秋季(10月)にやや増加がみられ、冬季(11月)に一時的な減少を認めたが、12月には再び増加した。呼吸器感染症や慢性呼吸器疾患の季節変動を反映している可能性がある。外来初診患者数は各月90110人前後で推移しており、大きな増減はなく、年間を通じて安定した新規患者紹介数が維持されていると考えられる。地域医療機関からの紹介患者数は一定数確保されており、地域における呼吸器診療の基幹病院としての役割を継続して担っていると考えられる。

【入院患者】

入院延患者数は11950人と最も多く、その後は春から夏にかけて減少し、6月に963人と最少となった。冬季に入院患者数が増加し、夏季に減少する傾向は、肺炎やCOPD増悪などの季節性呼吸器疾患の影響と考えられる。秋以降は再び増加傾向となり、冬季に向けて入院患者数が増加する例年通りの傾向を示した。死亡退院患者数は各月421人で推移しており、入院患者数の多い冬季にやや多い傾向がみられた。重症肺炎、進行肺癌、間質性肺炎急性増悪などの重症呼吸器疾患の影響が考えられる。2025年は減少したが、1名の国内留学により8人から7人体制で診療していたことを考慮すると、一貫して当院当科の役割は持続していると考える。

【気管支鏡検査】

2025年の気管支鏡検査は、EBUS-TBNAEBUS-GSなどの超音波気管支鏡を用いた生検が中心であり、肺癌診断および縦隔リンパ節病変の評価目的の検査が主体であった。検査目的では肺癌疑いが最も多く、次いで非結核性抗酸菌症、サルコイドーシス、結核など感染症および肉芽腫性疾患の診断目的も依然検査数を維持している。当院の気管支鏡検査は他院からの検査依頼も多く、肺癌診断を中心としつつ、感染症やびまん性肺疾患の診断にも重要な役割を担っている。

【結核】

結核診療において当院は県内唯一の排菌されている患者の入院施設を有する。診療件数は2020年以降減少し横ばいに推移している。毎週金曜日16時からの保健所とのカンファランスは継続し、入院中だけでなく、退院・転院後の治療継続について情報共有をおこなっている。

HIV診療】

当科では長年HIV診療を担当しており、総合診療科開設後も継続して、協力しながら携わっている。HIV新規受診患者数は例年数件にとどまる。今後も早期発見と適切な支援体制、AIDS発症症例に対する専門的治療を行うことをエイズ治療中核拠点病院としても重要な役割と考えている。

日本内科学会教育関連施設
日本呼吸器学会認定施設
日本呼吸器内視鏡学会関連施設
都道府県がん診療拠点病院
肺癌教育認定施設
エイズ治療中核拠点病院

【学会・研究発表(国内外、院内発表も含む)】

  • 森川穂奈美、柿﨑有美子、井上拓也、川口諒、小林寛明、齋藤良太、筒井俊晴、宮下義啓 COPD急性増悪による入院患者のウィルス・細菌学的検討 第65回日本呼吸器学会学術講演会 東京国際フォーラム 2025412
  • 筒井俊晴、大規模災害を想定した院内HOTセンター立ち上げ訓練 第10回日本呼吸ケアリハビリテーション学会甲信越支部会 新潟 2025531
  • 宮下義啓、柿﨑有美子、篠原健、筒井俊晴、齋藤良太、小林寛明、川口諒、井上拓也、森川保奈美、当院で経験したHIV感染合併結核4症例、第100回日本結核・非結核性抗酸菌症学会、横浜、20256
  • 柿崎有美子、川口諒、齋藤良太、筒井俊晴、宮下義啓、肺NTM症における実臨床での治療介入と予後 第100回日本結核・非結核性抗酸菌症学会、横浜、202566
  • 柿崎有美子、篠原健、井上拓也、川口諒、小林寛明、齋藤良太、筒井俊晴、宮下義啓 EGFR-TKI多剤治療後にCGPERBB2変異を同定しT-DXdが奏功した進行肺腺癌の一例 日本呼吸器学会関東地方会 宇都宮 2025712
  • Ryota SaitoEfficacy of Tepotinib against Non-adenocarcinoma MET exon 14 skipping NSCLC: A Subanalysis of the REAL-MET Sudy 世界肺癌学会:WCLC2025 バルセロナ 202599
  • 宮下義啓、篠原健、井上拓也、小林寛明、齋藤良太、筒井俊晴、柿﨑有美子、当院でのPDL1高発現手術不能非小細胞肺癌でのIO単独治療およびIO+化学療法薬併用治療の比較検討 第66回日本肺癌学会学術集会、東京国際フォーラム、202511月 
  • 齋藤良太、METexon14 skipping変異陽性非小細胞肺癌の組織型別におけるテポチニブの有効性 第66回日本肺癌学会学術集会 東京国際フォーラム、2025116
  • 齋藤良太、切除不能Ⅲ期非小細胞肺癌に対する化学放射線療法後Durvalumabのバイオマーカー研究(Dual-Bio)第66回日本肺癌学会学術集会 東京国際フォーラム、2025118
  • 井上拓也、篠原健、樋口留美、中込貴博、川口諒、小林寛明、齋藤良太、筒井俊晴、柿﨑有美子、宮下義啓 当院における非小細胞肺癌のがん遺伝子パネル(CGP)検査の現況 第66回日本肺癌学会学術集会 東京国際フォーラム、202511
  • 篠原健、井上拓也、小林寛明、齋藤良太、筒井俊晴、柿﨑有美子、宮下義啓、抗CD20モノクローナル抗体の投与歴により治療に難渋したCOVID-19感染および感染後器質化肺炎の一例 第267回日本呼吸器学会関東地方会 甲府 シャトレーゼホテル談露館 20251122
  • 井上拓也、浦野恵理子、篠原健、小林寛明、齋藤良太、筒井俊晴、柿﨑有美子、宮下義啓 1型糖尿病に合併した肺ムーコル症の一例 第267回日本呼吸器学会関東地方会 甲府 シャトレーゼ談露館 20251122

【その他(座長・講演会・司会・報道等)】

  • 講演 筒井俊晴 呼吸器感染症について学ぶ~成人肺炎診療ガイドライン2024の改定ポイントを含めて~ 令和6年度山梨県薬剤師会学術研修会 甲府市 2025220
  • ディスカッサント 川口諄 EGFR遺伝子変異陽性肺癌の治療選択について 肺癌アップデート2025 WEB講演会 2025128
  • 討議者 柿﨑有美子 呼吸器領域における肺MAC症の問題点、誌上座談会 誌上座談会 古名屋ホテル(甲府) 2025227
  • 討議者 筒井俊晴 呼吸器領域における肺MAC症の問題点、誌上座談会 誌上座談会 古名屋ホテル(甲府) 2025227
  • 座長 柿﨑有美子 呼吸器疾患連携セミナー 呼吸器疾患連携セミナー ベルクラシック甲府 202535
  • 講演 筒井俊晴 呼吸器疾患連携セミナー 呼吸器疾患連携セミナー ベルクラシック甲府 202535
  • 講演 小林寛明 呼吸器疾患連携セミナー 呼吸器疾患連携セミナー ベルクラシック甲府 202535
  • 講演 柿﨑有美子 院内検査でみえた肺癌遺伝子パネル検査の比較  第201回日本肺癌学会関東支部学術集会 コーヒーブレイクセミナー 京王プラザホテル(東京) 202538
  • 講演 柿﨑有美子 肺がんの最新治療について 肺がん取り扱い規約9版 肺がん診療ガイドライン2024年版を踏まえて 山梨県細胞診学会 2025320
  • 講演 筒井俊晴 新規鎮咳薬がもたらす呼吸器診療へのインパクト 中巨摩・北巨摩医師会学術講演会 アピオ甲府 昭和町 2025417
  • ディスカッション司会 柿﨑有美子 EGFR遺伝子変異陽性肺癌の治療戦略について 山梨NSCLC講演会2025 古名屋ホテル 202559
  • ディスカッサント 井上拓也 EGFR遺伝子変異陽性肺癌の治療戦略について 山梨NSCLC講演会2025 古名屋ホテル 202559
  • 座長 齋藤良太 AZ Immuno-Oncology Seminar in 山梨 AZ Immuno-Oncology Seminar in 山梨 オンライン/古名屋ホテル 2025520
  • 講演 齋藤良太 肺癌患者におけるCOPD管理の重要性 Triple Lectures from the HTK Specialist オンライン 2025616
  • 座長 筒井俊晴 AZ Lung Cancer Update Web Seminar AZ Lung Cancer Update Web Seminar オンライン 2025618
  • 演者 齋藤良太 小細胞肺癌の治療戦略 Lung Cancer Seminar オンライン 2025618
  • 座長 柿﨑有美子 Biopsy Technical Seminar in 山梨 Biopsy Technical Seminar in 山梨 甲府記念日ホテル 2025719
  • 講演 齋藤良太 大鵬東北肺癌治療WEBセミナー 大鵬東北肺癌治療WEBセミナー WEB配信 2025825
  • 座長 齋藤良太 Severe Asthma Expert Meeting Severe Asthma Expert Meeting オンライン 2025828
  • 特別講演 筒井俊晴 ヤーボイ併用しませんか? NSCLC Seminar in Science Tokyo 御茶ノ水/甲府サテライト 202592
  • 講演 筒井俊晴 肺がん周術期治療について アストラゼネカ社員教育企画 オンライン 2025911
  • 講演 小林寛明 清秋肺フォーラム 清秋肺フォーラム 東京ガーデンパレス 2025923
  • 講演 齋藤良太 肺癌患者におけるCOPD管理の重要性 Change COPD Online Seminar オンライン 2025924
  • 司会(パネルディスカッション) 柿﨑有美子 IMDELLTRA Lung Cancer Seminar IMDELLTRA Lung Cancer Seminar 古名屋ホテル(甲府) 2025924
  • 講演 筒井俊晴 呼吸器疾患連携セミナー 呼吸器疾患連携セミナー ベルクラシック甲府 2025925
  • 講演 齋藤良太 COPD患者の予後を握る『増悪』 Type2 Respiratory Seminar in Yamanashi 古名屋ホテル 2025102
  • 座長 筒井俊晴 Respiratory Expert Conference Respiratory Expert Conference オンライン 20251010
  • 講演 川口諒 COPDの診断と予後を見据えた治療戦略 Respiratory Expert Conference オンライン 20251010
  • 座長 筒井俊晴 山梨県内のILD治療を考える 山梨県内のILD治療を考える ベルクラシック甲府 20251029
  • 座長 宮下義啓 第21回山梨アレルギー研究会 第21回山梨アレルギー研究会 古名屋ホテル 20251113
  • 座長 齋藤良太 Lilly NSCLC Web講演会 Lilly NSCLC Web講演会 WEB 20251121
  • 座長 柿﨑有美子 第267回日本呼吸器学会関東地方会 ランチョンセミナーⅡ 第267回日本呼吸器学会関東地方会 シャトレーゼホテル談露館 20251122
  • 講演 筒井俊晴 当院における肺MAC症診療の実際 第267回日本呼吸器学会関東地方会 シャトレーゼホテル談露館 20251122
  • 講師 柿﨑有美子 肺癌の診断と治療 日本化薬株式会社 外部講師社内研修会 山梨県立図書館 20251126
  • 講演 齋藤良太 NSCLC周術期免疫療法の実臨床に基づく治療戦略 MSD山梨地区講演会 WEB配信 20251127
  • 講演 筒井俊晴 エビデンスが示すニボイピ併用療法の位置づけ NSCLC Expert Seminar in 山梨 甲府商工会議所 20251212

2026.4.2.肺がんカンファランス後

呼吸器外科、放射線科、呼吸器内科で毎週カンファランスをおこなっています

スタッフ紹介

医師 出身大学 資格・所属学会等
副院長
医療安全・感染対策局長
宮 下 義 啓
みやした よしひろ
自治医科大学
(昭和61年卒)
日本内科学会総合内科専門医
日本呼吸器学会指導医
結核・抗酸菌症指導医
日本がん治療学会認定機構認定医
ICD(インフェクションコントロール)
緩和ケア研修 修了
肺がん・呼吸器病センター長
教育研修センター統括部長
呼吸器内科 
柿 崎 有美子
かきざき ゆみこ
自治医科大学
(平成10年卒)

日本内科学会総合内科専門医
日本呼吸器学会指導医
日本呼吸器内視鏡学会指導医
日本細胞診学会専門医
結核・抗酸菌症認定医
日本がん治療学会認定機構認定医
日本肺癌学会暫定指導医
日本臨床腫瘍学会
エイズ学会
緩和ケア研修 修了

医療連携・福祉支援科部長・統括副部長
呼吸器内科 
筒 井 俊 晴
つつい としはる
山梨大学
(平成17年卒)

医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本呼吸器学会指導医
結核・抗酸菌症指導医
呼吸器内視鏡学会専門医
日本呼吸器ケア・リハビリテーション学会
日本肺癌学会
日本がん治療学会認定機構認定医
東京医科歯科大学臨床教授
緩和ケア研修 修了

呼吸器内科 部長
齋藤 良太
さいとう りょうた

東北大学
(平成18年卒)

医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本呼吸器学会指導医
日本アレルギー学会専門医
日本呼吸器内視鏡学会指導医
日本肺癌学会暫定指導医
日本がん治療学会認定機構認定医
結核抗酸菌症認定医
喘息学会専門医
抗菌化学療法認定医
肺がんCT検診認定医
日本医師会認定産業医
日本臨床腫瘍学会、日本化学療法学会、欧州臨床腫瘍学会、世界肺癌学会
緩和ケア研修 修了

呼吸器内科 部長
小 林 寛 明
こばやし ひろあき
山梨大学
(平成23年卒)
日本内科学会認定医
日本呼吸器学会専門医
日本肺癌学会
日本呼吸器内視鏡学会
緩和ケア研修 修了

呼吸器内科 部長
川口 諒
かわぐち まこと

自治医科大学
 (平成23年卒)

日本内科学会総合内科専門医
日本呼吸器学会専門医
日本肺癌学会
日本呼吸器内視鏡学会専門医
日本呼吸器ケア・リハビリテーション学会
日本アレルギー学会
緩和ケア研修 修了

呼吸器内科 医師
本間 健太
ほんま けんた

山梨大学
(令和3年卒)

日本内科学会
日本呼吸器学会
日本肺癌学会
日本呼吸器内視鏡学会
緩和ケア研修会修了

呼吸器内科 専攻医
浦野 恵理子
うらの えりこ

東京慈恵会医科大学
 (令和6年卒)

日本内科学会
日本呼吸器学会
日本肺癌学会
日本呼吸器内視鏡学会
緩和ケア研修 修了

 

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