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精神科

【はじめに】

病院に通院することは、それだけで大変なことと思います。
身体とこころは切り離せないものですから、身体の不調はこころにも影響してきます。
当科は、当院に通院もしくは入院中の方のこころのケアを担当しており、精神科だけを標榜している施設の精神科とは業務内容が少し異なります。

主な業務内容は

  1.  入院中の方の往診、病棟からの相談依頼を受けています
    「精神科リエゾンチーム」を組んで、チームとして対応しています
  2.  当院外来に通院治療中の方の精神的サポートと治療を行っています
    (他科からの診療依頼を中心に、以前より受診している方の再診も行っています)

【リエゾン精神医学について】

入院している方のだいたい30%くらいに、不眠、気分の落ち込み、不安、いらいら、興奮など何らかの精神症状を合併すると言われています。こんな時に、精神科に相談し、身体科と精神科のスタッフが協力して精神症状に対応する分野を「リエゾン精神医学」と言っています。
当院では、医師だけでなく、リエゾン専門看護師、精神保健福祉士(ソーシャルワーカー)、公認心理師などの各部門のスタッフがチームを組んで、「精神科リエゾンチーム」として対応に当たっています。

【リエゾンとは具体的にどんなことをしているのでしょうか】

  • 当院は県内のがん医療の中心であり、がんセンターの役割も担っております。現在、癌は2人に1人がかかる病気であり、がんの告知を受けたあとの自殺率は一般の人のそれよりも高いと言われ、告知後のこころのケアはとても大切です。当院では、がん専門看護師や、緩和ケアチームとも協力して対応しております。
  • ご高齢の方の入院では、自宅では生活に支障がなかった方でも、環境が変わって眠れなくなったり、混乱したりする「せん妄」という状態になることがあり、病棟での対応のお手伝いをしています。
  • 産褥うつ病の影響もあり、妊産婦の自殺が妊娠、出産期の死因としては最多であることから、その対応も重要な課題とされています。
  • 当院の高度救急救命センターは地域の中心であり、重大な事故に遭われた方や自殺企図に至ってしまった方も多く来られ、その対応は欠かせません。
  • 膠原病でくすりを使ってから気分が安定しない、心臓の病気で今後どうしていったらいいか悩んでいる、腎臓が悪く透析になるかもしれず不安で仕方ないなど、身体の病気からくる不安はつきません。こころに痛手を受け、誰かに助けを求めたいこともあります。ご家族、大切な方などに相談したがなかなかよくならない、専門的な診療を受けてみたい、そのようなご希望のある時、当科は責任をもって対応させていただきます。

    【外来診療について】

精神科のみでの初診は、申し訳ありませんが、現在行っておりません。入院される方が、安心して治療に専念できるように、常に対応するためですので、ご理解いただきたいと思います。

 当院に通院していて外来受診を希望される場合には、主治医の先生にご相談ください。すでに他の精神科にかかっている方は、申し訳ありませんが、当院に入院になる場合のみ診療のお手伝いをさせてもらっています。退院後はまた、かかりつけの精神科への通院をお願いします。

 また当科には入院病棟がありません。精神的な治療から入院が必要になった場合は、入院できる病院に紹介させていただくことになりますのでご了解ください。

診療実績

                           リエゾン対応件数(月平均)    初診患者数 

2016年度     71件                             230件
2017年度     78件                             226件
2018年度     78件               190件
2019年度     84件               194件
2020年度     58件               290件

スタッフ紹介

医師 専門分野 資格・所属学会等
患者支援センター統括副部長
渡 辺  剛
わたなべ つよし
精神生理学、臨床精神医学、睡眠医学 医学博士
精神保健指定医
精神科専門医・指導医
睡眠学会認定医
臨床神経生理学会認定医

部長
大内 秀高
おおうち ひでたか

精神科一般、周産期メンタルヘルス、精神腫瘍学

精神科専門医・指導医
精神保健指定医
(日本緩和医療学会)
日本サイコオンコロジー学会認定登録精神腫瘍医
日本医師会認定産業医

【医師からの一言】

 渡辺医師

  精神科は常勤医師1名体制が長い期間継続しておりました。
  私も12年間「ひとり医長」として懸命に勤めてまいりましたが、 H28年度から常勤医2名体制となり、精神保健福祉士(PSW)1名も赴任するなど 診療体制も次第に整いつつあります。今後は診療体制を更に充実させ、皆様により良い精神科医療を提供できるよう努めてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。

 

大内医師

 私は、これまで産科婦人科医として長年診療してまいりました。その中でこころのケアがいかに大切かを学び、精神科の研修を積み、当院の婦人科から精神科に標榜科を変更いたしました。これまでの経験を活かし、がんを患っている方や妊産婦の方はもとより精神科全般の診療に携わっていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

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