放射線治療科では、さまざまな悪性腫瘍(がん)と一部の良性疾患を対象に年間500人以上の患者さんに治療を行っています。放射線治療は全身への負担が小さく、形態や機能を温存しやすいことなどが大きな特徴です。放射線治療が第一選択となる場合だけでなく、手術や化学療法が困難と判断された患者さんやそれらの治療を希望しない患者さんに根治をめざした放射線治療を行うことも少なくありません。また痛みをはじめとする症状の緩和や予防、病気の進行を抑えることを目的とした放射線治療にも積極的に取り組んでいます。
放射線治療件数はゆるやかな増加傾向にあり、年間500人以上にのぼります。乳がん、肺がん、前立腺がんをはじめ、さまざまな悪性腫瘍(がん)の患者さんが治療を受けています。当院だけでなく他の医療機関から紹介されて放射線治療を受ける患者さんも少なくありません。
喫煙が放射線治療の効果を下げ、合併症を増強させることは数多く報告されています。私たちは放射線治療患者さんやその家族を対象とした専門的な禁煙指導を行っています。治療中はもちろん、治療が終わった後の「たばこを必要としない生活」も目標に、患者さんといっしょに取り組んでいます。
放射線治療を専門にする3名の医師が診療にあたります。
がん放射線治療の専門知識と技量を有する認定看護師も活躍しています。
高精度治療計画・精度管理の専門家、品質管理士も活躍しています。
平鍋邦洋 医師が着任しました!
〇7月1日付で山梨大学病院から平鍋邦洋医師が着任しました。どうぞよろしくお願いします。
2023.7.3.
学会発表:末木看護師、岩澤技師が発表しました!
〇第4回山梨静岡放射線治療研究会が静岡市で開催、主催者の予想を遥かに超える大勢の放射線治療関係者が集まりました。当科からは、末木看護師が有害事象対策の取り組みについて、岩澤技師が放射線治療計画の精度検証に関してそれぞれ発表しました。ふたりとも準備から発表まで本当におつかれさまでした!
2023.5.15.
学会施設認定を更新しました!
〇日本放射線腫瘍学会の審査に合格し、施設認定を更新することができました。引き続き質の高い放射線治療を心がけていきたいと思います。
2023.4.1.
心をこめて小さな送別会、開催!
〇秋田医師、後藤医師、横山看護師長、望月看護師の4名が異動することになりました、ということで小さな送別会を開催。みなさん本当におつかれさまでした&ありがとうございました。
2023.3.30.
内田技師の放射線安全研修、大好評!
〇放射線取扱主任者としても活躍している内田智也 放射線治療技師が、病院職員を対象に「放射線業務における防護と管理」というテーマで講義をしました。大会議室での講演とライブ配信のハイブリッド形式で行われましたが、分かりやすい内容、見やすいスライド、さらに聞き取りやすい語り口と3拍子揃って大好評だったようです。内田さん、本当にお疲れさまでした!
2023.3.9.
謹賀新年
〇新年早々、選抜スタッフによる休日放射線治療が行われました。みなさん今年もどうぞよろしくお願いいたします。
2023.1.2.
がん放射線療法 認定看護研修生が実習修了!
〇がん放射線療法認定看護師研修、今年も無事に修了しました。研修生はもちろん、指導にあたった認定看護師の早川さん、周りでサポートしてくれたスタッフのみなさんも本当にお疲れさまでした。研修生のこれからの活躍に期待しています!
2022.12.2.
スタッフ研修:学会報告 (JASTRO 2022)
〇先日広島市で開催された日本放射線腫瘍学会 学術集会に参加した岩澤技師が、印象に残った演題を紹介・解説してくれました。興味深い内容で資料も丁寧に準備して下さり、最近の放射線治療について理解を深めることができました。さっそく今日からの診療に役立てたいと思います。
2022.11.22.
スタッフ研修:ペースメーカー留置患者の放射線治療
〇澤田技師がペースメーカーを留置している患者さんの放射線治療についてガイドライン解説を中心に講義、スタッフ全員で理解を深めました。
2022.11.8.
放射線治療学習会を開催しました!
〇「前立腺がんの放射線治療」をテーマに、看護師さんを主な対象とした院内学習会を初めて企画開催しました。当日は看護師さんだけでなく様々な職種の方にお集まりいただきました。幸い好評だったようですので次回を12月初旬に検討中です。アンケートにご協力下さったみなさん、どうもありがとうございました。
2022.10.31.
後藤千嘉 医師が着任しました!
〇鈴木智之 医師が3か月間の研修を修了して山梨大学へ帰還、後任として後藤千嘉 医師が着任しました。どうぞよろしくお願いいたします。
2022.10.1.
スタッフ研修:解剖学ミニレクチャー
〇朝の解剖学ミニレクチャー。本日は鈴木医師が膀胱についてスライドや手作り模型なども使いながら詳しく解説、スタッフ全員で理解を深めました。
2022.8.08.
鈴木智之医師が着任しました!
〇7月1日付けで山梨大学より着任、ついに常勤医3名体制となりました。これで放射線治療科の診療がさらに充実します。どうぞよろしくお願いします。
2022.7.1.
学会発表:ハイドロゲルスペーサー留置術
〇亀田技師が関東甲信越診療放射線技師学術大会2022(高崎市)に参加、日ごろ積極的に取り組んでいる前立腺がん放射線治療のためのハイドロゲルスペーサー留置術についてその効果と安全性を口演発表しました。これまでの準備から当日の発表まで、本当にお疲れさまでした!
2022.6.25.
山田先生、ようこそ & 行ってらっしゃい!
〇昨年5月まで当科で活躍された山田先生が久しぶりに訪ねてくれました。相変わらずスタッフに大人気の山田先生、これから新天地でのさらなる大活躍に、乞うご期待!
2022.6.20.
ものづくり:セーフティとスピーディをめざして
〇特殊な放射線治療のひとつ、全身照射。治療当日はセッティングから実際の治療までかなり時間がかかります。安全により短い時間で治療できるように、治療中の患者さんの苦痛が少しでも和らぐように、澤田技師、岩澤品質管理士のふたりがボディボードを手作りしてくれました!
2022.6.1.
スタッフ研修:呼吸性移動対策
〇呼吸による がんの動きに対する様々な取り組みと、乳がん放射線治療における深吸気息止め照射 (DIBH) について学びました。
2022.4.5.
スタッフ研修:電子線の飛程と減弱係数
〇澤田技師と内田技師のふたりが、β線のちょっと難しい話をとってもわかりやすく解説、スタッフ全員で理解を深めました。
2022.3.22.
「10分間の世間話」いよいよ始まりました。
〇放射線治療やがん治療に関する世間の動向や注目の話題などを週1回短い時間で学び合う「10分間の世間話」、いよいよ始まりました。
2022.3.1.
大屋先輩へ、感謝をこめて!
〇抜群の安心感と患者さんへの温かさ溢れる看護師の大屋さんが異動することになりました。最終日の今日は日ごろの感謝と労いの気持ちをたくさん詰め込んだ時間をみんなで用意しました。大屋先輩、お疲れさまでした&ありがとうございました。新天地でのご活躍をお祈りします。
2022.2.28.
スタッフ研修:高精度放射線治療―IGRT
〇質の高い画像誘導放射線治療 (IGRT) をめざして、岩澤 品質管理士主催のスタッフ研修が行われました。
2022.1.11.
がん放射線療法看護 研修生が実習修了!
〇今年度のがん放射線療法認定看護師研修が無事に終了しました。研修生はもちろん、指導にあたった認定看護師の早川さん、そして周りでサポートしてくれたスタッフのみなさん、本当にお疲れさまでした。研修生のふたりのこれからの活躍に期待しています。
2021.12.3.
スタッフ研修:“痛みゼロ”の子宮頸がん治療
〇早期の子宮頸がんでも放射線治療と手術で治療効果が変わらないことはよく知られています。その子宮頸がん放射線治療で大きな役割を果たすのが腔内小線源治療。10月25日、12月8日の2回に渡って脊髄くも膜下麻酔(いわゆる腰椎麻酔)を用いた「”痛みゼロ”の腔内小線源治療」のスタッフ研修を行いました。
2021.12.8.
前立腺がん:定位放射線治療
〇転移のない前立腺がんでは、手術、放射線療法どちらも選択肢になり、治療成績(効果)に大きな違いはありません。当科では肺がんや脳腫瘍などに続いて2021年度より一部の前立腺がんに対しても定位放射線治療を導入しました。これによりわずか5回の通院で治療が完了するようになりました。
2021.7.1.
前立腺がん:ハイドロゲルスペーサー留置術
〇かつて前立腺がんの放射線治療では、前立腺のすぐ後ろにある直腸の副作用(直腸出血)が問題になることがありました。ハイドロゲルスペーサー留置術は、前立腺と直腸の間に細い針を進めてハイドロゲルを注入し直腸を前立腺から遠ざけることによって直腸を高線量の放射線から守る手技です。日本では2018年6月に保険適応となり、当科でもいち早くこの技術を導入し日帰り手術で積極的に取り組んでいます。
2021.6.1.
高精度治療 : VMATによるIMRT
〇IMRT(強度変調放射線治療)は、がんに放射線を集中させながら周囲の正常組織の線量を大きく下げて安全に高い治療効果を狙う照射法です。1990年代に欧米で考案され、2000年ごろから日本でも導入されるようになりました。当科ではIMRTの応用型であるVMAT(回転型強度変調放射線治療)を採用しています。VMATでは照射ビームの形や強さを連続的に変えながら照射ヘッドを回転させて照射します。これにより治療時間を大幅に縮小することも可能になりました。
2021.5.1.
(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy / VMAT:Volumetric Modulated Arc Therapy)
放射線治療科を初めて受診される方は予約が必要です。かかりつけの医療機関から地域医療支援室(病診連携システム)を通じて受診予約を取得してください。
当院は日本放射線腫瘍学会の定めた基準を満たした学会認定施設です。
《日本放射線腫瘍学会 公式ウェブサイトへのリンク》