「パプロ」とは半分一致という意味で、半合致移植とも呼ばれています。従来の造血幹細胞移植では、 白血球の型といわれるＨＬＡの型を完全に合わせて行うことが必要で、一致する確率は兄弟姉妹で４人に１人、 他人の場合は数千人～数万人に１人であり、完全に一致したドナー（骨髄提供者）を探し出すことは困難でした。 そこで、考案された方法がパプロ移植です。パプロ移植では、ＨＬＡは半分一致していれば移植は可能です。 したがって患者様の血のつながったご両親やお子様とは必ずＨＬＡ型は半分一致しているので、 一等親で骨髄を提供していただける血縁の方がいらっしゃれば患者様は移植を受けることが可能です。
最近では、従来の移植法よりＧＶＨＤ（ＧＶＨＤについてはトピックス２を参照）が起きにくくご高齢の患者様でも受けられる移植法であるとの報告もされています。 しかし、一方で再発例が多いとの報告もあり、今後のデータの蓄積が待たれます。