女性専門科は、性差医療に基づいた診療を提供する外来です。 性差医療は、1990年代に米国を中心にその概念が拡がり、1999年に日本に紹介された新しい診療スタイルです。 男性と女性では、かかりやすい病気や治療の効果、予防法に違いがあり、このことを生物学的性差と言います。 また、社会における性の役割がきたす問題を社会学的性差と言い、性差医療はこれら2つの性差を考慮した医療です。 女性専門科は、女性特有の症状に対し、性差に配慮した診断、治療を提供しています。 初診30分、再診15分程度の診療時間を確保し、ゆっくり話を聞きながら、適切な治療、方向づけをしていく外来です。
外来は、30代から50代の女性ホルモンの影響を受ける世代を中心に幅広い年代の方が受診しています。 症状は、月経に関すること、更年期障害などの婦人科疾患や気分が落ち込むなどの精神的な悩み、頭痛、血圧やコレステロールなどの内科的疾患、尿もれなど泌尿器科疾患など様々です。 これらの症状がいくつか重なることもあり、そのために何科を受診したらよいのかと迷われる方も多いようです。 症状によっては、各専門診療科の狭間に落ちてしまい、適切な診療にたどりつけない方なども受診しています。
診察は内科の女性医師が担当します。 予約制で、診察室はプライバシーを配慮した個室です。 必要に応じて各診療科や他の医療機関へのご紹介もいたします。 女性の方に安心して医療機関を受診していただき、より良い医療を受けていただけるよう様々な角度からサポートしていきたいと思っています。
令和4年12月より当分の間、女性に限定して新型コロナ罹患者の後遺症と考えられる疲労感・倦怠感・頭痛などの症状がある患者さんに限定して診断治療を行います。
受診を希望される方は、必ずかかりつけ医からの紹介状にて症状を明確にしていただき、当院看護師に受診相談の上、診察予約を行ってください。
外来患者 | 初診:236名 再診:7,336名 計:7,572名 |
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診療内容 | 性差を考慮しながら、ライフステージに合わせた診療を提供しています。 器質的疾患の除外とともに、機能的疾患の治療もしています。 また、体調が悪くなった原因を一緒に考え、通院終了後も体調を保つことができるよう適切な患者教育を行っています。 |
治療方針 | 女性のより良いQOLを目指し、検査結果だけにとらわれず、東洋医学も取り入れながら治療しています。 また、予防医学にも取り組んでいます。 更年期前後の動脈硬化性疾患、骨粗鬆症の予防のため患者さんのニーズに沿う形で検査、指導をしています。 |
医師 | 出身大学 | 資格・所属学会等 |
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部長・主任医長 縄 田 昌 子 なわた しょうこ |
山形大学 (平成10年卒) |
日本内科学会総合内科専門医 日本東洋医学会漢方専門医 日本性差医学医療学会認定医 |
非常勤嘱託医師 塚 本 路 子 つかもと みちこ |
山梨医科大学 (平成2年卒) |
日本内科学会総合内科専門医 |