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高齢者とがん

高齢化の推移と将来推計
がん罹患者数
高齢者とがん治療

 

 高齢者のがん診療においては、がんに対する治療適応の他に、併存症や生活状況を踏まえて治療方針を決めていく必要があります。特にがん治療を行うかどうかなどの大きな決定の際には、上記のほかに患者さん本人の多様な価値観を十分にくみ取ることや認知機能障害(認知症)をもつ方に対して、どのように診療を提供するかは大きな課題となります。

 高齢者の医療では、国内外問わず社会や医療従事者の見方にバイアスがかかりがちであることが指摘されています。そのバイアスの一つに、「本人が言えないので、自分自身では決められないだろう」と考えられがちなことが挙げられます。特に認知機能障害が疑われる場合には、「認知症だから決められない」「周囲の者が決めた方がよりよい選択ができる」と思われることすらあります。治療方針や療養の場所について話し合うことは、本人の生命や身体など他には代えようのない重要な事柄(一身専属の事柄)であり、本人自身が決めることがふさわしい事柄です。医療者や家族を含めた、私たちは、まず「患者さん本人の意思が尊重されること」を確認し、その上で「患者さん本人が決めること」「本人の納得」した選択肢を支援することが求められます。  高齢者のがん診療は、若年のがん診療場面と比較して、治療の選択肢が多いという特徴があります。さらにはどの治療を選択するかによって、その後の生活やQOLが大きく変わる点もあります。それだけに、患者さん本人や本人を支えるご家族等が納得して治療を進めることがより大切であると言えます。

~「高齢者のがん診療における意思決定支援の手引き(2020年3月発行)」より引用~

 

高齢化の推移と将来推計

 我が国の総人口は、2021(令和3)年10月1日現在、1億2,550万人となっています。
 65歳以上人口は、3,621万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も28.9%となりました。

 我が国の総人口は、長期の人口減少過程に入っており、2065(令和47)年には8,808万人になると推計されています。

 

がん罹患者数

 がんの治療や経過観察などで通院・入院している患者数は、2017(平成29)年では178万人と推計されており、うち約27%(49万人)が20歳~64歳です。

 また、1年間にがんと診断された症例の推計数(がん罹患数)は、1975(昭和50)年の20.7万人から2014(平成26)年の86.7万人へ、20~64歳においては1975年の10.5万人から2014年には23.5万人へ増加しています。

 がん患者さんは増加傾向にあり、がん罹患者の約3人に1人は20~64歳で罹患しているといえます。(内閣府「令和4年版高齢社会白書」より一部抜粋)

 65歳から74歳では、1975年の6万人から2014年には26.6万人と全体で4.3倍増加しています。 

 がん患者が年々増加する一方で、がん医療の進歩により、全がんの5年相対生存率は年々上昇し(2006(平成18)年から2008(平成20)年までにがんと診断された人の5年相対生存率は62.1%となっています)、がん患者・経験者が長期生存し、働きながらがん治療を受けられる可能性が高まっています。(内閣府「令和4年版高齢社会白書」より一部抜粋)

 

高齢者とがん治療

 

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