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お知らせ

H20.12.17 メタストロン注(ストロンチウム-89)による有痛性骨転移の疼痛緩和治療を始めました

有痛性骨転移の疼痛緩和治療(メタストロン注)について

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有痛性骨転移を有するがん患者の疼痛緩和を目的として開発された治療用放射性医薬品です。 国内では平成19年度に承認されたばかりの薬剤で、世界41カ国で承認されています。 また使用にあたっては、専任者の取扱講習会の受講義務や設備などの施設基準を満たさなければなりません。

効能・効果について

固形がん患者における骨シンチグラフィで陽性像を呈する骨転移部位の疼痛緩和

どうして痛みを緩和することができるの

本薬(ストロンチウム-89)は放射線(ベータ線)を放出しますが、正常部位への被ばくは比較的軽度です。 骨転移病巣(周辺)の造骨活性を示す部位にコラーゲンのミネラル化に依存して集積し、直接ベータ線を病巣(周辺)部分に照射することが可能です。 その作用により、特に多発性の骨転移における疼痛緩和に有効とされています。

治療後の経過について

その効果は、通常、1回投与で投与後1~2週間から緩徐に発現し、数ヶ月間持続します。 また投与後3~5日後に一時的に痛みが強くなることがあります。 本薬により疼痛緩和が得られるのは50~80%の患者さんであると言われています。 投与後、定期的に血液検査が必要です。

また、重要な副作用として血小板および白血球の減少などの骨髄抑制が知られています。

このような特徴を有し、放射線治療の内用療法とし使用され、標準的鎮痛薬では除痛が不十分で、外部放射線照射治療が適応困難な場合に適していると考えられます。

メタストロン注による治療を希望される患者さんへ

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このお薬は、ストロンチウム-89という放射線(ベータ線)を放出する物質を含んでいます。 骨の成分であるカルシウムと同じように骨に集まりやすく、骨転移部位では正常の骨より長くとどまり、その放射線の効果により痛みが和らぐと考えられています。

投薬は静脈注射で行い、その後お帰りいただけます。 また一般病棟の患者さんも治療可能です。 ただし、事前に診察や血液検査、画像診断などの必要な検査を受けていただき、治療の適応があるか否かの判定が必要です。 このお薬に含まれるストロンチウム-89は、尿や便と一緒に体外へ出ますので、注射後、特に1週間以内は衣類の洗濯を別にする、トイレを使用後2回流すなど いくつかの注意が必要となります。

メタストロン注による治療を依頼される先生方へ

本薬による治療を依頼される場合は、放射線治療やアイソトープによる甲状腺治療と同様に患者支援センターにお問合せください。 骨シンチで疼痛部位が陽性像であること、禁忌事項として骨髄抑制などの副作用が想定される場合など、選択基準、除外基準等がありますので当院の放射線治療医にあらかじめご相談ください。 放射線科受診時に適応の確認、治療、投薬後の過ごし方などについて患者さんおよび同居されているご家族にも説明させていただきます。 骨シンチなどの検査データとあわせて、メタストロン注適応チェックシートを持参させてください。

お問合わせ・ご連絡先

山梨県立中央病院 患者支援センター(旧 地域医療連携部)
 TEL: 055-253-7111(内線 1215,1216)
 FAX: 055-253-2903

山梨県立中央病院 放射線部 アイソトープ検査室受付
 TEL: 055-253-7111(内線 3030)

※本ページ内の画像は当院以外の著作権により保護されています。 画像のコピーやダウンロードはご遠慮ください。

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