メニュを開く メニュ
文字サイズ 標準

微生物検査科

微生物検査は、患者さんが発熱、咳、下痢、腹痛などの症状を訴え、感染症が疑われる場合に検査が行われます。
検査は、喀痰・咽頭ぬぐい液・尿・便・膿 (うみ)・血液・腹水・胸水など様々な検体を用いて、感染症の病原微生物を検出します。
病原微生物が判明した場合、その微生物に対してお薬が効くかどうかの検査も行っています。

微生物検査は感染症治療を行ううえでとても大切な検査です。
検査は大きく4つに分類されます。
各検査について、簡単に説明します。

塗抹・顕微鏡検査

「微生物」は大きく分けて、細菌・真菌・ウイルス・寄生虫に分かれます。肉眼では見えない小ささですので、 検体の中にいるかどうかは顕微鏡を用いて観察しています。
微生物検査では、細菌・真菌の検査を行い、一般的な微生物は「グラム染色」、結核菌を疑う場合は「チール・ネルゼン染色」を行い、菌に色を付け、顕微鏡で1000倍の大きさに拡大して菌を見つけだします。

細菌培養検査

感染症が疑われる患者さんの検体を、栄養が入っている寒天で作られた培地へ塗り、感染症の病原微生物を育てます。24~48時間で菌が発育し、菌の集落(コロニー)ができます。 その集落(コロニー)から菌の種類(名前)を同定します。
また、その菌にどんなお薬が効くのかも検査しています。

抗酸菌培養検査

結核菌など抗酸菌と呼ばれる細菌の検査です。咳や痰症状の原因となる菌の一種で、おもに痰を調べることで抗酸菌がいるかどうか、抗酸菌の種類(名前)を同定します。また、その抗酸菌にどんなお薬が効くのかも検査しています。結核菌は成長が遅いので、検査結果が出るまでに1ヶ月以上時間がかかることもあります。

PCR、迅速抗原検査

PCR検査は検査したいウイルスや細菌の遺伝子を専用の試薬を用いて増幅させて検出する検査方法です。鼻や咽頭を拭って検査を行います。感染してから発症する前でも検出可能とされ、とても高感度な検査法です。
 当院では新型コロナウイルス、インフルエンザウイルスなど上気道の感染微生物、21種類(ウイルス・細菌)のPCR検査を実施しています。

迅速抗原検査は検査したいウイルス・細菌の抗体を用いてウイルス・細菌が持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する検査法です。
PCR検査に比べて検出率は劣りますが、少ない時間で結果が出る、特別な検査機器を必要としないことから速やかに判断が必要な場合に用いられることが多いです。
  当院では、インフルエンザ、RSウイルス、hMPVウイルス、アデノウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス、 A群溶連菌、肺炎球菌、レジオネラ、C.Difficile毒素、クラミジアの検査を実施しています。

ページの
先頭に戻る